Movies (2025年9月14日号)
Good Sam
善きサムからの贈り物
CAST & STAFF
豊富なニュース表現に注目
あらすじ 舞台はニューヨーク。テレビ局の報道記者であるケイトは、匿名の人物が不特定の一般市民のもとに現金10万ドル入りの袋を届けているという変わったニュースを担当することになります。不可解であるものの、善意の連鎖が広がっていることに気付いたケイト。送り主が誰なのかを突き止めるために奔走します。人間同士の絆を描いた人情あふれるヒューマンドラマです。 場面説明 シーン1は、ケイトが上司のデビッドから無謀な取材のやり方を注意されるシーンです。シーン2では、政治家の父親に呼ばれたパーティーで、ケイトは若手政治家のジャックと出会います。シーン3は、ケイトが匿名の人物「善きサム」の取材状況をデビッドに話す場面です。シーン4では、ケイトが徹夜で調べた内容をデビッドに報告します。シーン5は、不動産業者のヘイズを訪ねに行ったケイトが、ヘイズの弟エリックに迎えられる場面です。
記者が主人公の映画だけに、報道に関する用語が満載の一本です。例えば「速報」を表す “breaking news” という表現。「壊す」という意味以外にも「中断する」「割り込む」という意味をもつ “breaking” という言葉から、割り込んで入ってくる「速報」を指すようになりました。 また、「記録に残していい情報」「発言者の名前を明らかにして報道していい情報」の意味でよく使われる “on-the-record information” というジャーナリズム用語。“record” は元々は「正式な書類や記録帳、録音」を意味しており、“Is this on the record?”(記録に残して報道していいですか?)は記者が取材相手に対してよく使う言い回しです。 その他にも “solid lead”(有力な手がかり)や “follow-up”(続報)など勉強になる表現がたくさん登場するので、覚えておくと英語のニュースを読んだり見たりするときに役立ちますよ。 (狩野綾子 翻訳家)
Kate, I just got off the phone with our legal department. Wanna guess what they said about your report from the scene?
おいケイト、法務部と電話を終えたところだ。君の現場レポートについて何て言ってたと思う?
Bravo? Good job?
ブラボー? よくやった?
Try reckless and dangerous. Our insurance doesn’t cover stunts like that.
「無謀で危険」、だそうだよ。ああいう危険な行為は、保険でカバーできないってさ。
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